2019.06.26

コラム

INFORMATION

派遣社員には契約期間がある!延長更新や解約について理解する

PICKUP

派遣社員であれば誰でも気になるのは契約期間についてです。働く期間は何ヶ月、もしくは何年なのか、契約期間の延長があるのか、そして契約解除のことをしっかり把握できているでしょうか。この記事では、理解しておきたい派遣社員の契約期間について詳しく解説していきます。働くうえで知っておかなければいけないことばかりです。ぜひ参考にしてください。

契約期間は労働者派遣法で決められている

「同じ派遣先で働ける期間は決まっている」「部署が変わるならば同じ派遣先で働き続けることができるらしい」など、派遣社員の契約期間についてはさまざまな話を聞くことがあります。

このような派遣社員の契約期間の詳細は「労働者派遣法」という法律で定められています。働く側にとって大切なことだけでも確認しておきましょう。

 H3.労働者派遣法とは

労働者派遣法の正式名称は「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護などに関する法律」です。この法律は派遣労働者の就業条件や権利、福利厚生を確保することが目的となっています。具体的な内容を見てみましょう。

例えば、派遣会社が行う教育訓練に関する取り組み状況や賃金のマージン率について派遣会社はWEBサイトなどで公開し、誰でも確認できるようにすることが定められています。また、派遣社員に対して待遇に関する説明をすることも必須です。

賃金についても「派遣会社と労働契約を締結するとき」「派遣先に派遣されるとき」「派遣料金が変更になったとき」は、必ず明示してもらわないといけません。派遣先社員との賃金などの均衡の配慮もこの法律によって保護されています。

労働者派遣法が今まで立場の弱かった派遣社員の権利を守るためのものだということがお分かりいただけるでしょう。

契約期間の延長・更新は最長3年

労働者派遣法では、派遣社員の契約期間についても定められています。いつまでも同じ事業所で働いて良いわけではないのです。

派遣期間の制限は3年となっています。この制限は2015年の労働者派遣法の改正で決定した事項です。今後、派遣社員として仕事を探すならば、職種に関わらず誰でもこの派遣期間3年の制限ルールに従わないといけませんので覚えておきましょう。

※ただし、派遣社員が派遣会社に無期雇用された場合や60歳以上の派遣労働者の場合は例外になり、3年の制限ルールは適用されません。

一般的な契約期間は3ヶ月単位

PICKUP

派遣社員ならば気になるのは派遣期間についてではないでしょうか。一般的に派遣の契約期間として提示されるのは3ヶ月単位です。3ヶ月が過ぎるときに契約を更新するか、終了するかが決定します。

この3ヶ月という期間に法律上の定めはありません。派遣業界の慣習として使われているものです。ただ、派遣会社から派遣社員へ契約更新や契約終了を伝える期限は決まっています。その伝達期限に基づいて次の人材を探す時間の余裕を持たせるため3ヶ月になっているといわれています。

次項で契約更新や契約終了の伝達期限についても確認しておきます。

契約更新は1ヶ月前に確認される

派遣の契約を継続してもらいたい際に伝えられる「契約更新」ですが、派遣先企業と派遣社員の間で直接やり取りすることはありません。必ず派遣会社(派遣元企業)と派遣社員の間で話し合われます。

ほとんどの派遣会社では、派遣期間終了の1ヶ月以上前に派遣会社から派遣社員へ契約更新の意思があるかの確認が行われます。

その後、派遣会社から派遣先企業へ「今働いている派遣社員の契約を更新するか」について確認し、もし更新ならば引き続き働くという流れです。

契約終了時は30日前に告知される

では、契約終了の場合の伝達期限についても見ておきましょう。契約終了を伝える場合は期間終了の30日前までには告知しておかなければなりません。

特に、「3回以上更新されている場合」「1年を超える契約期間の労働契約を締結している場合」は、厚生労働省が策定した「有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準」に基づき、30日前までの契約終了告知が必須となります。

派遣先での3年の期間が終了した後

先述したとおり、派遣社員として同じ事業所で勤務できるのは3年です。この期間が経過後はどうなるかも気になります。その後の働き方について見ていきましょう。

<3年の期間終了後>
 ・無期雇用派遣
派遣会社と契約を結び、3ヶ月ごとに契約を更新しながら働くのは「有期雇用派遣」と呼ばれています。反対に、派遣社員でありながら雇用期間を定めない働き方が「無期雇用派遣」です。

有期雇用派遣の場合、派遣先企業で働いている間のみ派遣会社と雇用契約を結びます。派遣契約期間が終わったらいったん雇用契約は終了し、再度違う企業で働き始めたら改めて雇用契約を結ぶという流れです。

しかし、無期雇用派遣の場合は派遣先企業での契約が終了し、「空き期間」が出た場合も、派遣会社との雇用契約は継続しているため、待機もしくは派遣会社で勤務することになります。空き期間であっても給与や休業手当が支払われるのです。

一般的に不安定だといわれる派遣社員でも安心できる働き方だといえるでしょう。

・正社員雇用
派遣先企業でそのまま正社員として雇用されるという可能性もあります。国でも派遣社員の正社員登用を推奨しており、雇用した企業に対しキャリアアップ助成金を出すほどです。

ただし、キャリアアップ助成金は6ヶ月以上継続して就業していた派遣労働者を直接雇用した場合にのみ支払われるもので、短期間の派遣雇用の人を採用する場合は支払われません。

また、派遣社員を直接雇用する企業側は「キャリアアップ管理者」を置く必要もあり、キャリアアップ計画書の作成、そしてそれを管轄労働局長に提出しないといけないというハードルもあります。

企業がキャリアアップ助成金を受け取ることができる正社員登用は、長期の派遣契約で働いた人のみのチャンスと考えておいてよさそうです。

・新たな派遣先を探す
現在契約している派遣会社で新たな派遣先企業を探してもらう、もしくは違う派遣会社に登録し、派遣先企業を探してもらう、という2パターンが考えられます。

現在契約している派遣会社ならば得意な仕事やアピールポイントを理解してもらっているため、自分に合った企業に売り込んでもらえることが期待できます。違う派遣会社で探してもらうならば、今まで縁がなかった派遣先企業と新たに出会えるかもしれません。

ただいちばん大切なのは担当者との相性です。自分の希望やスキルを伝えて十分に話し合ってみましょう。

部署を移動すれば同じ派遣先で働ける

正社員にならず、無期雇用派遣になるわけもなく、新たな派遣先を探すのでもない働き方もあります。それは同じ派遣先企業の他部署で働くという方法です。

通常、個人単位の派遣期間制限により、一人の派遣社員が同一企業で働く場合、3年という期限があります。ただし、3年経過後、他部署に移り働き続けることは可能です。

同じ部署でありながら違う業務につくことになった場合は注意しましょう。その際は、業務が全く違っても同一部署とみなされますので3年間の期間制限に通算されます。

契約更新を断る場合

PICKUP

契約更新・契約終了については確認しましたが、派遣社員側の都合で契約更新を断る際についてもチェックしましょう。

契約終了の1ヶ月前までの連絡

派遣の契約更新については派遣会社との話し合いになりますので、お断りする際も派遣会社に伝えなければいけません。契約終了について派遣社員に通知されるのは30日前までとなっていますが、こちらからお断りするならば、それよりも早い時期、少なくとも契約終了の1ヶ月前までには連絡しておくことをおすすめします。

その理由ですが、更新を期待されていた場合、次の人材を探すのに時間がかかる可能性もあるためです。

更新を断るときに気を付けること

更新を断るならば、契約更新の1ヶ月前までに派遣会社に伝えるのが大切ですが、それ以外にも気を付けないといけないことがあります。

どうして更新を断るのか、その理由を明確に伝えることです。例えば、「体力に自信がないのに荷物を運ぶなどの力仕事が多かった」「聞いていたよりも残業が多すぎる」などといった理由があるのではないでしょうか。

理由を伝えることで、今後紹介される企業とのミスマッチを防ぐことに繋がります。契約更新を断ることは悪いことではありません。これからも派遣社員として長く働いていきたいのならば、派遣会社の担当者とは本音で話し合っておくことをおすすめします。

契約の解除は可能

PICKUP

派遣先が決まって働き始めた後、「どうしてもなじめない」「仕事が合わない」という場合もあるのではないでしょうか。そのようなときの契約の解除についても解説していきます。

結論からいうと、派遣契約期間内の解除は可能です。ただし、簡単に契約解除できるわけではありません。その理由ですが、労働契約法第17条に「やむを得ない事由がある場合でなければ、その契約期間が満了するまでの間において、労働者を解雇することができない」という条項があるためです。

派遣先企業は法律に基づいて派遣社員と契約しており、理由もなくいきなり契約を解除するようなことはできません。同様に派遣社員側も契約の途中破棄は基本的にしてはいけないのです。

派遣先と派遣会社、そして派遣社員は契約を結んで仕事をしています。そして、さまざまな法律で派遣社員は守られています。一方的な都合で雇用契約を破棄し、仕事を突然辞めるということは可能だとしても避けるべきことです。

とはいえ、どうしても仕事が続けられないといったこともあるでしょう。そのときは派遣会社と話し合うようにしてください。そのうえで契約を続けるか、解除するかを決めましょう。派遣先の企業に契約解除を直接伝えるということは避けておいてください。

まずは、仕事のミスマッチを避けるために、仕事が決まる前の時点での話し合いをしておくべきです。

まとめ

派遣社員の契約期間が3年までであること、そして契約の延長更新や解約について解説しました。3ヶ月ごとの契約更新をしながら働く派遣社員ですが、なるべく同じ企業で長く仕事をしたいという人も多いのではないでしょうか。自分の身を守りながら、働き続けるためにも派遣に関する法律に一度目を通しておくことをおすすめします。

また、長い期間働くためには企業とのミスマッチを防ぐことも大切です。仕事を決める際は派遣会社とじっくり話し合って自分に合った企業を探す努力もしましょう。

関連記事RELATED POSTSINFORMATION

  • PICKUP

    コラム/
    派遣社員が育児休暇を取るには|取得条件と復帰のポイント

    2019.06.26
    INFORMATION
    DETAIL
  • PICKUP

    コラム/
    派遣という働き方のコツ:業種別のモデルケースを紹介

    2019.06.26
    INFORMATION
    DETAIL
  • PICKUP

    コラム/
    派遣の受入期間制限である「抵触日」とは|延長やリセットはできるのか

    2019.06.26
    INFORMATION
    DETAIL
  • PICKUP

    コラム/
    派遣の顔合わせでの服装や持ち物|当日の流れ

    2019.06.26
    INFORMATION
    DETAIL

インフォメーション INFORMATION