コラム

派遣社員が辛いと感じる理由|辞める前に行える解決策とは

派遣会社に勤めていると、一般企業の正社員や契約社員とは異なる働き方であることから、ときには辛くて辞めたいと感じてしまうこともあるでしょう。辞めてしまうのは楽ですが、その前に行える解決策というのはあるのでしょうか?

ここでは、派遣社員が辛いと感じるときの事例や、辛いときの解決策などについて、詳しく解説します。

派遣が辛いと感じる理由

仕事をしていると、誰であっても辛くて辞めたくなってしまうことは多々あります。派遣社員として働いている人が、辛いと感じるシーンに共通するものとしては、次の3つの事由が多い傾向です。

・雇用が不安定
・収入面での不安
・派遣先での人間関係

それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

解雇もある不安定な雇用の問題

一般企業の正社員と違って、特に登録型の派遣社員は、雇用が不安定になりやすいものです。派遣を受け入れている企業にとって、不景気になった場合などはアルバイト社員やパート社員と同様に雇用調整の初期段階で契約打ち切りとされるケースが少なくありません。

3ヶ月ごとの契約更新

派遣社員の雇用が不安定になりやすい理由としては、契約期間が短いということもひとつにあげられます。企業が派遣会社との派遣契約を締結する際には、一般的に3ヶ月ごとの契約更新をするケースが少なくありません。3ヶ月にしなければならないというルールもないので、1年超などの契約にすることも可能なのですが、1度締結された契約は解除が難しいため、企業としても慎重になりやすいのです。

もちろん、一方的な雇止めをされないためにもある程度ルールが定められているものの、それほど厳しいルールではないことから、企業の事情によっては次の契約更新はされないなどの雇止めが発生するリスクがあるでしょう。

ある意味、企業のさじ加減ひとつとなってしまうため、どれだけ派遣社員としてがんばって働いていたとしても、ある日突然契約が終了してしまう可能性もあります。安心して働くことができないということで、派遣会社で働くことが辛いと感じる方が多い傾向です。

業績悪化による契約解除

派遣先の企業が、派遣契約を解除する最も多い理由は「業績悪化」によるものです。企業として、最もコストがかかるもののひとつであり、調整しやすいものといえば、人件費。人件費を抑えることで、生産性に影響は出るものの、直接的なコストを抑えることができます。

しかし、期間の定めのない雇用契約を結んでいる正社員などは、そう簡単にリストラすることができません。契約社員についても同様です。そんな中で、企業が手軽にカットしやすい人件費が、派遣社員にかけているコストです。

派遣契約を解除することで、社員への日々の業務の負担は重くなるものの、雇用を保障したうえで、コストカットすることができます。そもそも、正社員雇用を抑えて、いざというときに既存の社員を守るために、派遣契約を結んでいるケースも少なくありません。

そのため、派遣社員として働いている方は、不況の話が出ると不安で仕方がなくなってしまうのです。

昇給がないなど給与の問題

派遣社員というと、高い専門的なスキルを活かして、バリバリ働いて高い給与を得るというイメージを持つ人が多いかもしれません。たしかに、派遣契約で働く方の当初の給与は、一般の正社員に比べて高い傾向があります。しかし、不安を持っている方は非常に多いのです。

昇給や賞与は期待できない

一般的な登録型派遣の場合、月々の給与で見ると比較的高いことが多いのですが、長期的な年収、2年後の収入で見てみると意外に高くないことが少なくありません。その秘密は、昇給や賞与が期待できないからです。企業がどれだけ好業績を達成したとしても、派遣社員は派遣会社との期間の定めのある雇用契約をしています。

派遣契約中は、契約どおりの時給で働かねばならず、会社が変わって新たに契約を結びなおしても、目に見えて昇給するといったケースは多くないでしょう。また、有期雇用契約であるがゆえに、ボーナスがないケースも珍しくありません。

このような事由によって、長期的展望で収入を見てみると、決して多くないことがあるのです。また、交通費を含む給与となっているケースもあるため、実際に手もとに残る収入としては、少なくなることもあります。

派遣会社によって給与が異なる

派遣社員として特定の企業で勤務していると、他の派遣会社から派遣された派遣社員とともに仕事をすることも少なくありません。また、同一の派遣会社から派遣されている派遣社員とも、仕事をすることがあります。

そこで、不満が生じやすいのが、他の派遣社員と給与が違うことがあるという点です。派遣契約というのは、派遣社員ごとに締結されるものです。そのため、契約時の条件などによって派遣会社が派遣先企業に請求する契約料や、派遣社員に支払う時給などが異なることがあります。

同一派遣会社内でも起こり得ますし、そもそも派遣会社が違うと契約がまったく異なることから、給与が同じであることはないでしょう。その結果、まったく同じ仕事をしているにもかかわらず、自分の給与がまわりの派遣社員より低くなってしまうという事象が起きてしまうのです。

そのことを知ってしまうと、どうしても不満が生じてしまいますよね。

派遣先の人間関係の問題

派遣先の人間関係の問題によって、派遣社員として辛いと感じることは多い傾向です。そもそも、派遣社員自身にも、正社員とまったく違う働き方であることから、自分が劣っているものと考えてしまいがちです。それに合わせて、派遣先の正社員からの認識も加わり、自信がなくなることがあります。

派遣社員に対するマイナスイメージ

一般企業の正社員の中には、派遣社員に対してマイナスイメージを持っている人も少なくありません。もちろん、中には特定のスキルに関して優秀な人材が多くいることを理解している方もいるものの、どちらかというと少数です。

よくあるマイナスイメージとしては、「将来のことをしっかり考えていない」という意見です。リーマンショックなど、近年まれにみる不況が引き起こされた際に、派遣が次々と契約解消される「派遣切り」が話題となりました。

このような実態を記憶している人も多く、いざというときに派遣はすぐに切られるものなのに、なぜ続けているのだろうと考える方が多いようです。その結果、派遣社員イコール将来を考えられていない人という印象を持ちやすいのでしょう。

また、その他には「派遣社員は仕事ができない」「責任感がない」というイメージを持っている方も少なくありません。派遣社員の中には能力が高い人も多いのですが、短期間で仕事が変わることから、仕事になじめないまま派遣期間が終了するケースもあります。

そういったことから、できない派遣社員のイメージが強く残ってしまい、派遣社員すべてが仕事のできない人という先入観を持っている人が多くなっているのです。

派遣社員に対するよそ者扱い

すべての会社ではなく、あくまでも社風によるものの、派遣社員をよそ者として扱う会社も見受けられます。特に、工場や銀行店舗などの職場内の人数構成が多くなりやすい会社においては、直接雇用の社員と派遣契約の社員を区別してしまう傾向があるようです。

これは、悪意を持って派遣社員を区別してしまっている会社もありますが、多くの場合は無意識に行われています。たとえば、社内イントラのデータアクセス権限に制限を設けられていたり、福利厚生施設である休憩室や食堂の利用を禁止したりしている会社もあるのです。

実際に職場で働いている正社員の方や会社側に悪気がなかったとしても、実際に制限をされてしまった派遣社員の心は傷ついてしまい、気分の良いものではありません。

また、ひとつひとつの扱いは小さいものであったとしても、それが積み重ねていくことで、徐々に派遣社員として働くことが辛くなってしまうこともあるのです。

辛いときの解決策

派遣社員として働いていくことが辛いと感じてしまった場合、対処できる方法としては2つあります。

・転職活動で正社員を目指す
・辛い状況を打破する

派遣社員は安定した雇用でないことから将来が不安、給与が安いことが不安ということで辛くなったのであれば、転職活動をして正社員を目指すのもひとつの方法です。幸いにも、派遣社員は残業時間も比較的少なく、終業後に転職活動のスケジュールを組みやすいというメリットがあります。

そのため、一般的な正社員に比べると働きながら転職活動をしていくことが容易です。転職活動のために積極的に資格取得をしていくのも良いでしょう。

また、人間関係で辛いと感じる場合はその状況を打破するような行動をすることも大事です。派遣社員と正社員では、派遣社員自らも壁を作りがちですが、積極的に正社員と交流を深めていくことで、壁は徐々になくなっていきます。

お互いに認め合うことができるようになれば、表面的なイメージを持たれたり、よそ者扱いされたりなどは改善されていくでしょう。結局最後は人対人です。変化を恐れずに、ぜひあなたから壁を壊しにいってみましょう。
成功すれば直接雇用のお声がかかることもありますし、失敗しても契約終了を待てば次のチャンスがやってきます。

どうしても辛いときは辞めても良い

先に紹介したように、転職活動を行ったり、状況を改善するために積極的な行動を起こしたりしていくことで、辛いという感情をなくしていくことが期待できるでしょう。しかし、人によっては積極的に行動を起こしていくことを苦手としている方も少なくありません。

どうしても、派遣社員として働くことが辛いと考えるのであれば、思い切って辞めてしまうのもひとつの解決策といえるでしょう。幸いにも、派遣社員というのは期間の定めのある雇用契約となります。契約期間満了をもって、派遣契約を解除することは、正社員に比べると容易です。

一度辞めてしまって、充電期間としてのんびりとした時間を過ごすことで、傷ついたメンタルを癒すことができるかもしれません。また、働く気力が戻ったら派遣社員として再度登録するのも良いですし、正社員に挑戦することも可能です。あまりに辛いときは、「辞めても良い」と思っておくと、意外にがんばれる方も少なくありません。

まとめ

派遣社員として働いていると、不安定な雇用契約、給与面での不安、派遣先会社での人間関係など、さまざまなことで辛いと感じることがあります。それらを解決するためには、正社員の道に挑戦したり、職場環境を改善するために行動したりしていく必要があるでしょう。どうしても辛いときは、辞めてしまうのもひとつの方法です。無理をせず解決策を探していくようにしましょう。

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